〈こくうぞうの森〉虚空蔵様のお祭り

〈こくうぞうの森〉虚空蔵様のお祭り

西彼町にある民泊家庭〈こくうぞうの森〉。その名の通り、家の裏手が森になっており、家主の田添さんは「こくんぞうさん」と呼ぶこの森で遊んで育ったといいます。田添さんは長年林業に従事しており、現在も林業関連の仕事のかたわら、民泊やさまざまな体験活動を通して、子どもたちに森の大切さを伝えています。

年に一度のこくうぞう祭り

さて、先日11月12日、西海市内の地元の学童さんを招いて、体験活動が行われました。この日は年に一度の「こくうぞう祭り」。田添さんは毎年11月の休日、こうして地元の子どもたちを招き、体験活動をしたあと、山に祀ってある虚空蔵様のために餅つきをして、自然の恵みをもたらしてくれる森に感謝を捧げています。気持ちのいい青空の下で、体験スタートです!

朝から森の中を散策し、草花や木の実などを集めてきた子どもたち。これから何をするのかな?

集めてきたお花や木の実を、お菓子の空き缶の中へ。この缶をまるごと火の中に入れ、植物や木の実を炭化させ、「花炭(はなずみ)」を作るんだそう!「え〜、これがこのまま炭になるの? っていうか、スミって何?」と子どもたち。イメージがまったくつかないまま(笑)、とりあえず興味津々で缶を火の中へ……どんな炭ができるか、楽しみ。

炭を焼いている間は、木工体験。この日はこくうぞうの森の人気プログラム「ミニカーづくり」を楽しみます。

パーツ選びに真剣な子どもたち。「これはセダン、これはバス、これはクーペね!」と車の形を説明する田添さんに、「クーぺ???」と笑う子どもたち。

サンドペーパーで磨いて、色を塗って…。タイヤをつける時は、おじちゃんおばちゃんがお手伝い。地元のおじちゃんおばちゃんは、野遊びマスターです!

出来上がったミニカーで、レース大会!ミニ四駆ばりに盛り上がります(笑)。

虚空蔵様に捧げるお餅つき!

さあ、ミニカーづくりに夢中になっていると、なんだかいい香りがしてきましたよ!わっ、もち米が蒸しあがってる!

さあここからは、みんなで餅つき!交代できねを持ち、えっさほいさ、順番に餅をついていきます。

次はおばちゃんたちに教わりながら、みんなでお餅を丸めていきます。炊き立てのお米の甘〜い、いい香り、早く食べた〜い!

かみさまにお供えする分をとって、残りは「さあ、出来立てを食べよう!なんもつけんでもおいしかよ!」

最後は虚空蔵様にお祈り……

お餅を食べて、お昼ご飯を食べて、丸太切り大会や山登り大会を楽しんだみんな。

楽しみながら森の大切さや林業について学び、最後はその恵みをもたらしてくれる山の神様・虚空蔵様に祈りを捧げます。

充実した様子で山を降りていく子どもたち。〈こくうぞうの森〉では、定期的にこのような森や林業に親しんでもらうための、子ども向け・家族向けイベントが開催されています。今後もお知らせをしていきますので、ぜひ一度、参加してみてくださいね!